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共創でひらく、未来のシナリオ 「PKSHA Partner Conference 2025」レポート

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2025年7月24日(木)、PKSHA Technologyは日頃から協業いただいているパートナー企業の皆様を対象に「PKSHA Partner Conference 2025」を開催しました。

当日は「共創でひらく、未来のシナリオ」を会のテーマに掲げ、60名以上のパートナー企業の皆様にご参集いただきました。最新のAIソリューションやグループ各社の取り組みを紹介するセッションをはじめ、「Partner Award」の授賞式が執り行われました。

今回のカンファレンスは、PKSHAグループと各事業の最新の成長戦略を、パートナー企業の皆様にご紹介する初めての機会となりました。
エンドユーザー企業の満足を実現する「ナレッジマネジメント」、「現場業務のDX」、「顧客接点での満足度向上」など、多彩なテーマでの事業展開をご紹介し、これまで以上に多角的な協業戦略を創るきっかけとすることを目的としています。

本記事では、当日のセッション内容の一部と、「Partner Award」の受賞風景をお届けします。

PKSHAグループ統合が生むシナジーとパートナー様とのさらなる連携にむけて

カンファレンス冒頭では、PKSHA Technology代表取締役の上野山が登壇しました。2025年7月にPKSHA Technology、PKSHA Communication、PKSHA Workplaceの3社が一つの法人として統合(※)を果たした背景と意義を共有し、「グループ横断のシナジーをパートナーの皆様とともに最高の形で発揮していきたい」と語りました。

※:PKSHA、AI ソリューション・AI SaaSのシナジー加速に向け、グループ会社2社を統合しカンパニー制の新体制を発表

上野山は「AIと言っても、音声・言語・画像などさまざまな技術領域があり、すべてを一社単独でカバーするのは難しい。だからこそ、私たちはグループ各社が持つ専門性を掛け合わせ、さらにパートナー企業の皆様の知見を大いに取り入れながら、人とソフトウエアの共進化を目指したい」というビジョンを提示。社内の取り組みだけではなく「業界の課題を共有しあい、そこで得られた学びを製品やサービスとして磨き上げ、広げていく」というビジョンを語りました。

そして、近年増大する「AIエージェント」への期待に触れ、大規模言語モデル(LLM)の進化や、それに付随する生成系・推論系のアルゴリズムの水準が高まることで、企業全体の業務効率を抜本的に変えられる可能性について語りました。上野山は「AIエージェントをバズワードで終わらせず、事業機会に落とし込むにはどうすればよいか。そこをパートナー企業の皆様と一緒に模索したい」と締めくくりました。

AIエージェント時代のコンタクトセンターに向けた未来のビジネスモデルとは?

続いて、コンタクトセンター向けAIソリューションを手がけるCommunicationカンパニー 執行役員の池上が登壇しました。

池上は「AIエージェント時代のコンタクトセンターに向けた、未来のビジネスモデル」というテーマで、企業のコールセンターやカスタマーサポート現場におけるAI活用戦略を紹介しました。

「これからのコンタクトセンターでは『人×AI×ナレッジ』の三位一体構造を組み合わせ、一層効率的でかつ顧客満足度の高い体験を提供することが重要になります。AIエージェントが問い合わせ内容をまとめたり、ナレッジベースから適切な情報を抽出したりする一方で、人が行うべき共感や高度な判断を的確に見極める。このように『人とAIが役割を補完し合う』仕組みこそが持続的な運用を可能にします。」

また、池上は「AIエージェントの導入には、パートナー企業の皆様の協力が不可欠」と強調しました。例えば、システム基盤を構築するSIパートナーや運用面を担うBPOパートナーが連携して初めて、企業ごとの複雑な要件に合った最適解が生まれると述べ、「1社だけで完結せず、協業の枠組みを作り上げていきたい」と呼びかけました。

生成AI×BPOビジネスによる変革と協創に向けて~AI-BPaaS、AI-Powered BPOが描く近未来~

続くセッションでは、Workplaceカンパニー 執行役員の小松が講演しました。「AI Powerd BPO」「AI BPaaS」の二つのアプローチを挙げ、BPO業界が直面する人手不足やコスト競争などの課題を乗り越えながら、新しい収益源を生み出す戦略を提案しました。

AI Powerd BPOは既存のオペレーション内にAIを直接組み込み、オペレーターの業務を効率化していく方法です。一方AI BPaaSは、パートナー企業の皆様が提供するAIソリューションをさらに強化し、自社のBPOノウハウと掛け合わせることで、新規のビジネス領域やビジネスモデルを開拓する動きです。これら二つが相乗効果を発揮すれば、BPOサービス自体を高度化しつつ、RPAや大規模言語モデルの運用実績を蓄積・再利用できると小松は強調しました。

「パートナー企業の皆様が持つ専門知識を、PKSHAのAIソリューションと掛け合わせることで、今までにない付加価値を共同で提案できる。業界全体の水準を押し上げるうえでも、広範な協働が鍵になる」と参加者に向けて協業案を呼びかけました。

進化し続けるAIエージェントと変えられない現場業務との結節点

次に、PKSHA Associates 執行役員の坂本が登壇し、RPA技術をベースに独自開発を進めているAIエージェントサービスの概要を紹介しました。

このサービスでは、直感的に新たなAIエージェントを作成できる仕組みを提供します。

坂本は「現場主導型でAIの可能性を引き出し、投資対効果を高めるサイクルを回すことが重要」と呼びかけました。

YOMEL × 三信電気様による現場起点のAI拡販モデル

最後のセッションに登場したのは、PKSHA Infinity 代表取締役の森です。同社が開発する「YOMEL」は、会議録の自動文字起こしからさらに踏み込み、要点抽出や担当者ごとの発言識別までを行うソリューションとして急成長を遂げています。

森は「会議の価値を最大化するうえで、ただの文字起こしでは不十分。要点やアクションを抽出し、必要なメンバーに素早く共有するプロセスを自動化することで生産性を飛躍的に伸ばす」と強調。そのうえでパートナー企業の皆様向けに「YOMEL」を中心とした包括的な支援を展開していく方針を示しました。

ここでは、専門商社として300社以上のクライアント支援を行う三信電気株式会社の土田氏にご登壇いただきました。土田氏には「YOMELを提案した展示会の3日間でブース来場が一気に増えた。実際に導入していただいたお客様からは、自社の会議録作成時間が大きく圧縮されたなどの声が届いている」と、YOMELによるDX推進効果を紹介いただきました。

これまでの感謝とさらなる協働への願いを込め、初のアワード開催へ

PKSHA Technologyが提供するさまざまなプロダクトを世に広め、より大きな社会貢献を実現するため、パートナー企業の皆様との共創を行ってきました。こうしたパートナーシップを通じて、数多くの素晴らしいコラボレーションが生まれています。

これまでの協働に対する深い感謝の気持ちと、今後のさらなる連携強化への願いを込めて、パートナーアワードを開催する運びとなりました。

「Partner Award」受賞企業のご紹介

本アワードでは、PKSHA Technologyとのパートナーシップを通じて、顕著な成果を上げられた企業の方々を表彰させていただきました。受賞企業の皆様にお寄せいただいたコメントと写真を交えてご紹介いたします。

Best Sales 部門受賞 アルティウスリンク株式会社 様

<受賞理由>
PKSHA TechnologyとはCX領域を中心に10年以上のパートナー関係を築いていただいているアルティウスリンク株式会社様は、累積MRR(定期収益)が200社以上のパートナー企業様の中で首位を獲得され、さらに年間MRR成長率20%以上を実現されました。

特に、コンタクトセンター分野を中心に、PKSHAのAI SaaSと同社のBPOサービスを組み合わせて、金融、通信、交通業界を中心とした多くのエンタープライズ企業様へソリューションを推進し、売上拡大に大きく寄与いただいております。

そのような同社のご尽力とご功績に対し、この度の賞を贈呈させていただきました。

<受賞コメント>
この度、「Best Sales AWARD」という大変光栄な表彰をいただき、心より感謝申し上げます。

2016年よりパートナーとして共に歩んできた長年の協働関係の中で、このような評価をいただけたことは、アルティウスリンクにとって大きな励みとなっております。


アルティウスリンクには、PKSHA製品に精通した社員が50名以上在籍しており、高い専門性を活かしてお客様に最適なソリューションを提供しております。今後は、AIエージェント事業においてもPKSHA Technologyと一層強い連携を図り、日本市場にAIエージェントの素晴らしさを共に広めてまいります。

強固なパートナーシップを基盤に、お客様により一層の価値を提供し続けるべく、社員一同一丸となって努力してまいります。よろしくお願い申し上げます。

アルティウスリンク株式会社 事業企画統括本部 DX推進本部

AI Powered Contact Center 部門受賞 伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 様

<受賞理由>
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社様は、大手金融機関様向けに次世代コンタクトセンター軸でPKSHA Technologyとワンチームでご提案いただき、受注・導入の推進に多大な貢献をいただきました。

PKSHA TechnologyのAI SaaS製品「PKSHA Speech Insight」を軸として、電話基盤・CRM基盤との連携に留まらず、AIソリューションによる付加価値向上・差別化にも共に挑戦していただき、次世代コンタクトセンターを創り広げる点で多大な貢献をいただいております。

同社が長年培ってきたSI力と、PKSHA Technologyのアルゴリズムを組み合わせ、未来志向のコンタクトセンター実現に貢献された同社のご尽力とご功績に対し、この度の賞を贈呈させていただきました。

<受賞コメント>
このたび「AI Powered Contact Center AWARD」という名誉ある賞を賜り、心より御礼申し上げます。

伊藤忠テクノソリューションズでは、多様な業界のお客様と向き合いながらコンタクトセンターの変革に取り組んでまいりました。

現場の課題や業務プロセスを深く理解したSIerとしての知見に、PKSHA Technologyのもつ高度なAI技術を掛け合わせることで、より高いCXを共創しております。

今後はパーソナライズされた顧客応対や、より柔軟に応対できるAIエージェントなど、"次世代のカスタマーサポート"提供を目指してPKSHAとの連携を一層強化してまいります。

引き続き、テクノロジーと現場起点の発想を融合させながら、生活者に寄り添った応対を実現してまいります。

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 金融事業グループ 金融NEXT営業本部

AI BPaaS 部門受賞 NEC VALWAY株式会社 様

<受賞理由>
AIを活用したアウトソーシング業務において、新たな取り組みを推進いただいているNEC VALWAY株式会社様は、お客様に革新的な価値を提供されています。

同社はPKSHA TechnologyのAI SaaS製品「PKSHA AI ヘルプデスク」を組み込んだ独自のパッケージを構築いただき、これによってエンタープライズ企業様への導入・活用を推進いただくことで、お客様の業務効率化と価値創造に大きく貢献いただいております。また、NECグループ企業様への積極的な展開と拡販にご尽力いただき、弊社のAI SaaSのグループ内展開を推進されています。

AI BPaaSの可能性を広げ、業界全体の発展にも寄与する貢献をされている同社のご尽力とご功績に対し、この度の賞を贈呈させていただきました。

<受賞コメント>
このたびは、「AI BPaaS AWARD」という栄誉ある賞を賜り誠にありがとうございます。これまでの協業を通じて、AIを活用した業務変革を共に推進できたことを大変光栄に思います。AIヘルプデスクをはじめとする先進的なソリューションと、弊社のBPOサービスを融合・パッケージ化することで、AI社会での新たな価値を創造することができました。
両社のパートナーシップをより強固にしていきながら、今回の受賞を新たな原動力に、変化に対応し、社会課題の解決に向け貢献していきます。

NEC VALWAY株式会社 第二事業運営本部

パートナーシップを通じて、AI社会の豊かな未来を目指す

「共創でひらく、未来のシナリオ」というテーマで開催された本カンファレンス。パートナーの皆様とこれまで積み重ねてきた協業の成果を振り返るとともに、今後さらに、共創を通じて新たな価値を生み出していくための場となりました。

労働人口減少をはじめとする多くの課題に直面している日本において、AI/デジタルを用い、未来社会をより良くしていこうという期待が高まっています。私たちの生活に大きな影響を与え、多様な企業活動の支援に貢献するためにも、パートナーの皆様との連携が必要不可欠です。

今後とも、PKSHA Technologyとパートナーの皆様が共創し合い、AIを活用した新たな価値を社会に届け、広く実装していけることを心より楽しみにしております。

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